建物の取得価額

新規に賃貸建物を建築した時は、その取得価額を資産に計上し減価償却していきます。

その際、出来るだけ細かく区分して計上した方が税金計算上有利になります。

建物、附属設備、外構(エクステリア)、器具備品等に分けていきます。

減価償却をする際に適用される耐用年数が資産の種類によって異なり、全てを建物として計上してしまうと耐用年数が長くなる為、毎年の減価償却費が少なくなってしまいます。

 

建物(居住用) SRC造・RC造=47年 木造=22年 S造=19~34年

電気設備、給排水設備、衛生設備、ガス設備=15年

エレベーター=17年

エアコン(器具備品に当るもの)=6年

コンクリート造の塀=15年        等々

といった具合です。

 

建築会社の作成した見積明細をみながら、設計費や現場諸経費などの共通経費をそれぞれの

区分資産に配賦し、出来るだけ分けて計上していきます。

10万円未満のものは全額費用処理し、20万円未満は一括償却資産としたり、中小企業者の30万円未満の特例が使えるものはそれを適用していったりします。

又、細かく区分して計上することにより将来の修繕の際に、除却損も計上し易くなります。

 

償却資産税の対象となるもの(外構やエアコン等)もこの時に、区分します。

20万円未満のエアコンについては、一括償却資産とする場合が多いです。

30万円未満なら中小企業者の特例を使えば、法人税や所得税では全額損金(費用)に出来ますが、償却資産税の対象になってしまいます。

従って、私は20万円未満であれば、一括償却資産を選択する事が多いです。

 

この作業は、結構、手間がかかりますが、取得した時にしかできません。

面倒でも頑張って取得時に区分するしかありません。

 

中古物件を購入した場合はどうするのか?は次回に書きたいと思います。